Twitterでフォローさせて頂いてる方の記事を見て、私もEXOの好きな曲ランキングを出してみることにしました!
あいにく私は韓国語がほとんどわからないので(悲)、歌詞はあまり考慮の対象にならず(中国語は一部お気に入り歌詞あり)、あくまで音とボーカル観点で判断しています。いち音楽ファンとしての独断と偏見に満ちたコメントつきです。例によって暑苦しくて長いので、適当に読み飛ばしてくださいませ…
なお、以下に挙げるのはあくまで「私のお気に入り」で、EXOを初めて聴く方にお勧めするなら、全然違うランキングになると思います。それぐらい、EXOの曲はバラエティ豊かですからね…
ではまずは本体編、いってみましょう。
【10位】Stay
EXO Stay (Color Coded Hangul/Rom/Eng Lyrics)
2017年のウィンターアルバムはとりわけ良曲揃いだった中、特に大人なEXOを見せてくれたこの曲が一番好き。
まず、ジョンデの歌い出しが素晴らしい。元々硬くてエッジの強い声質のジョンデが、この曲の中では極めて柔らかい声で歌っていて、初めて聴いた時は「ジョンデ、こんな声も出るんだ」と、ハッとした。その後に続くしうちゃんの優しくて丁寧な声もとても良い。ピアノのみで始まるイントロに疾走感のあるトラックが重なって、更にCan’t believe can’t believe...と、リフレインするコーラスワークが入ってくるのが美しく、ドラマティック。この曲には柔らかさのあるカイくんとスホちゃんの声もとても映える。
メンバー全員、終始抑制の効いた歌い方をしていて、ああ、もう完全に大人の男性だなと強く感じた。ラップパートも非常に秀逸。チャニョルちゃんの安定感はもちろん、いつもちょっとモゴモゴしちゃうセフンちゃんが大健闘(何様)。
【9位】Cloud 9
EXO (엑소) - Cloud 9 Lyrics (Color-Coded Han/Rom/Eng)
これは完全にベッキョンのための曲だと思う。ヘッドホン推奨。絡みつきながら少しずつ空に舞い上がっていくような美しい声を聴いていると、ぞわぞわするような快感がある。特に1:15ぐらいからは、ベッキョンの声しか耳に入ってこないぐらい、彼の独壇上。だいたいこの頃までの曲は中国語版を聴くことが多いけど、この曲に限ってはベッキョンの声を堪能したさに韓国語版を聴く。
【8位】They Never Know
EXO (엑소) - They Never Know Lyrics (Color-Coded Han/Rom/Eng)
この曲はコーラスワークとメロディが好み。プロデュースは私の大好きなMZMC。Cross the line、その一線を越えるという表現が効果的に使われていて、歌詞も好き。後半に連れてスピード感を増して行くトラックが、この曲で歌われる「あるラインを越える瞬間」の高揚感みたいなものとリンクする気がして、何度聴いても胸が高鳴る。
【7位】Overdose
良い意味で「イッちゃってる」、最高にEXOらしくて好きな曲。歌詞はKenzieヌナ(ジョンデがこう呼ぶから…)、プロデュースはThe Underdogs。ダークな曲調で中毒中毒と歌っていても、品性が少しも損なわれないのは彼らのキャラクターのなせる技か。この曲はトニー・テスタの振付も面白い。彼の振付はそれぞれに世界観が明確で、ミュージカルのようでEXOのコンセプトにすごく合う。
中国語版での「所有人都在問着我〜」の、レイちゃんの声がすごく好きで、聴くのはほぼ中国語版。
【6位】The Eve
EXO 엑소 '전야 (前夜) (The Eve)' Dance Practice
元スーパージュニアのヘンリー*1がMZMCと共に作曲に関わっているこの曲、好みの音にならないわけがない。
この曲の主役は完全にギョンスだと思う。ギョンスなしのこの曲は考えられないぐらい、彼の声が映える曲。「前夜」というタイトルにふさわしく、闇の中で気持ちが高揚していくような曲調も素敵だし、ちょっと原始的なイメージのリズムトラックに、最初の方はこれまた民族楽器のようなパーカッションの音が遠くで聞こえるのが、より一層「南の国の、何か儀式的な夜」を思わせて良い。メロディの途中で歌い手がめまぐるしく変わっていくのにも惹きつけられる。
この曲はダンスが入るとまたより一層素敵。ウェーブのたくさん入ったすごくセクシーな振付(チャニョルちゃんが苦手そうな…)だけれど、全体の構成を見るとまるでミュージカルの一幕のようで、とても美しい。振付はKapserくん。
【5位】Call Me Baby
私にとって初めてのEXOはこの曲だったので、やっぱり思い出深い。プロデューサーはテディ・ライリー。この人の音は、鳴らすところと絞るところのメリハリが良くて好き。この曲も、しっかり音が鳴るパートと、反対に音を絞って声を聴かせる部分の対比が美しいなと思う。
がっつりR&Bなテディの音とはギョンスの声とスタイルが一番相性がいいと思うけれど、この曲に関してはジョンデの声がとても良いスパイスになっている。懐かしいタオちゃんの声が聴けるのも楽しい*2。
この曲はほぼ中国語版しか聴いていないかも。でも、2番の”Baby girl...”からのパートは、韓国語版のギョンスの方が好きかな(ギョンスにこういうのをやらせたらピカイチなのは明らかなので、誰が代わりに歌っても分が悪いと思うけれど…)。振付はNappytabs、大物です。お金かかってるわあ…
【4位】Tempo
音がMZMCで歌詞がPenomecoとJQ様、さらにヨンジン先生の手も入っているという、豪華な布陣。私の中ではQUEENのボヘミアンラプソディーに対するK-POPからのアンサーソングだという解釈。わずか3分45秒の中に起承転結があって、聴けば聴くほどすごい構成。
この曲をこなせるのはEXO以外には考えられないよね…それぞれの声質が最大限に生かされていて、「今のEXOの最高」を見せてくれた曲だと思う。曲によっては扱いが難しいスホちゃんの声がこの曲の中ではすごく重要な役割を果たしていて、「こういう活かし方があったか」と目からうろこだった。メインボーカル3人の声は言わずもがなの抜群の安定感。チャニョルとセフンちゃんの気合いの入ったラップもいい。
音楽のジャンルとしては、ジャージークラブといって、ベッドのギシギシ音みたいな音がしつこく繰り返される、数年前に流行ったクラブミュージック。え、今これやるの?と、初めて聴いた時は相当驚いた。よくよく調べると、ちょうど数年前からこの曲のアイディアはあったようなので、時系列的には辻褄が合う。でも、この大ネタを数年温めてから出したSMの決断もすごい。だいたいしつこくなりがちなこの音が、絶妙なさじ加減で調理されているのがすごい。こちらの振付はRIEHATAさん!(ご指摘頂きまして修正しました!えびさん、ありがとうございます!)
【3位】Going Crazy
EXO Going Crazy (내가 미쳐) (Color Coded Hangul/Rom/Eng Lyrics)
この曲はドラマ性のある展開がタイトルにぴったり合っていて好き。不安感高まるイントロに、ドラマチックなストリングス、重なるコーラスも美しくて、Ex’Actから更に進化したEXOの音楽だなと思った。
歌い出しのジョンデの低音も良いし、1:17あたりから、セフンちゃんのラップとベッキョンの声が重なるパートもとても良い。セフンちゃんの声はやや輪郭がぼやけがちなところ、ベッキョンの声が重なるとピリッと締まって、この曲調にとても合う。
その後ジョンデにカイくんの声が重なるところも、ギョンスにジョンデの声が重なるところも、それぞれ「この組み合わせがベスト」だなと聴く度に感心してしまう。Up and down like a roller coaster〜で始まるチャニョルのラップがオクターブ違いで重なっているのも最高にエモーショナルで良い。彼の低音は本当にEXOの財産だと思う。
とにかく聴くたび「あ、ここにこの人の声!」という発見の喜びがあるので、いつもヘッドホンで集中して聴く曲である。この曲はソウルでのアンコンで披露してくれた振付もすごく好き。オフィシャルな映像がないのが残念過ぎる。
【2位】Tender Love
EXO - Tender Love ( 就是爱) (Chinese ver.) [Color coded Chinese|Pinyin|English lyrics]
この曲の主役は断然ギョンス。後ろの華やかなブラス+ストリングの音といい、ギターリフのファンクな味付けといい、ソウルミュージックの影響を凄く感じて、無条件に大好きな音。さすがのGaeko師匠(尊敬のあまり師匠と呼んでいる)である。結構たくさんの音が重なっているのに、少しも厚ぼったさが無くて洗練された仕上がりなのが素晴らしい。こういうのはやりすぎたら野暮ったくなる一方なのでね…*3
“I wanna give you”のパートを歌うギョンス(1番ブリッジ)、ジョンデ(2番ブリッジ)の声も最高にソウルフルで素敵。こういう節回しはギョンスが天才的にうまいけど、あれ、ジョンデこういうオールドソウルっぽいのもいけるじゃん…と思わせてくれた一曲。
「秘密全告訴我(秘密を全部教えて)」というレイちゃんの歌い出し、この可愛い響きが大好きで、聴くのはもっぱら中国語版。
【1位】Ko Ko Bop
これこそ「EXOにしかできない、EXOだけの世界観」の最高峰だと思う。こんな曲、他に誰が歌う?(めちゃくちゃ褒めてる!)
レゲエのリズムも、サビの後の宇宙感溢れる音も、途中に挟まれるピコピコ音も、聴けば聴くほど癖になる、中毒性の高い曲である*4。
こういう「イッちゃってる」音の時、一番爆発力を発揮するのは断然ベッキョンで、それに対して、ふとこの幻覚的な世界から目を覚まさせてくれるのがギョンスの声*5。そこに麻薬的に甘いジョンデの声が重なると、「あれ、やっぱりこれは幻…?」と、ずるずる底なし沼のような世界に引きずり込まれていくよう。この曲でもチャニョルの声がすごく良いアクセントになっている。
どう見てもハイになってあっちの世界に飛んじゃってるMVの世界観も大好き。私はこのMVに出てくるドレッドヘアのカイくんがとにかく好きで、MVではいつもカイくんに釘付けである。振付はこれもKasperくん。
…というわけで、まとめるとこうなりました。
- 【10位】Stay
- 【9位】Cloud 9
- 【8位】They Never Know
- 【7位】Overdose
- 【6位】The Eve
- 【5位】Call Me Baby
- 【4位】Tempo
- 【3位】Going Crazy
- 【2位】Tender Love
- 【1位】Ko Ko Bop
いやはや…ざっと10位からカウントダウンしましたが、選ぶのに相当難渋しました。最後の最後で迷って入れ替えた、次点はこちら。
【11位】Monster
EXO 엑소 'Monster' Dance Practice
Kenzieヌナ×LDN noiseという組み合わせ。こういうダークさのある曲にはやはりギョンスのざらっとした声が最高に合うのだけれど、ギョンスより少し軽さのあるベッキョンの声、鋭くて硬質なジョンデの声が三層になると、俄然音に奥行きが出て強い。基本は中国語版を聴いているけど、ラップパートは断然韓国語版が良い(そりゃそうだ)。何より、当たり前にレイちゃんがそこにいる有り難みよ…(涙)
パフォーマンス込みだと、本当はWolfも入れたいところ。あのトニー・テスタの振付のドラマ性は、何度見ても痺れます。でも、あれは12人いてこそかな…(遠い目)
EXO 엑소 Comeback Stage '늑대와 미녀 (Wolf)' KBS MUSIC BANK 2013.05.31
Call Me BabyとTender Loveが入るなら、同じファンク&ソウルなLove Me Rightは入らないのか?と思われるかもしれませんが、うん、この曲は音は好きなんですよ。プリンスっぽいギターのリフといい、バウンシーなリズムトラックといい、まあ好みドンピシャですよ。しかし私の推しが殆ど映らないというMVがトラウマになって、ううう…(やめましょう)
初期の曲だとHeart Attack、Baby Don’t Cryもすごく好きだし、What Is Loveも変わった音作りで好きなんですが、いかんせん初期の曲はMかKか選べなくて。
特にWhat Is Loveは、あの時点で言えばKの2人(ベッキョン、ギョンス)の勝利かなと思いますが、今のジョンデ、ベッキョン、ギョンスの3人(できればるうちゃんも参加して…笑)で、もう一回この曲歌って欲しくないですか?(誰への呼びかけだ…)
そもそもあの曲自体、20歳前後の少年が歌うには大人すぎる曲調でしょう。まあ、歌の上手さを知らしめるという意味では大いに良かったと思いますが。今の彼らが歌ったら、きっと失神するぐらい良くなると思うんですよね…
それから、本当はWhite Noise、Lightsaber、El DoladoあたりもEXOらしくて入れたかったです。一番最近のアルバムだと、24/7とかOoh La La Laも好きだし、前作だとWhat U Do?やWalk On Memoriesあたりも好き、ああシンプルなアレンジのStrongerやMy Answerも好きだな…と、際限なく思いついてしまって、本当に絞るのが大変でした。
そしてこの記事、曲をじっくり聴きつつ書いてみたんですが、聴けば聴くほどEXOって素晴らしくバランスの取れた、奇跡的なグループだなと。
まずメインボーカル3人の声質に、それぞれ明確な特徴と強みがある。当たり前なんですが、ちゃんとそれぞれの良さが最大限に生きるパートを歌っていて、プロデュースする人たちも楽しいだろうなと思わずにはいられません。そして3人以外のメンバーの声も、ちゃんと適材適所というか、ここにはこの声だよね!というところにピタッとはまっていて、聴いていて本当に気持ちがいい。そしてだからこそ、誰が欠けても寂しくなる(このところ痛感…)。改めて、この9人でやってくれていることに感謝しかないです。
それから何よりも、良曲揃い。今ではすっかり他グルをメインに応援するようになった雑食の妹(ヒップホップ育ち)が、「結局何年経ってもEXOの音が一番洗練されてるから、EXOだけは昔のものも含めてずっと聴いてる」と言っていましたが、この言葉に尽きると思います。
たしかに昔の作品を聴くと、メンバーの声も若いし、ああ今ならもっと上手く歌うんだろうなと思うところがたくさんありますが、そもそも楽曲が素晴らしく、その時のベストの形でうまくプロデュースされているので、少しも古びない。この辺りはさすがのSMクオリティだなと感心。プロモーションや運営のやり方にぶうぶう言いながらもお財布を開いてしまうのは、このクオリティへの敬意があるからです。
ああ、また暑苦しく思いの丈を書きなぐってしまいました…長くなったので、ユニット、ソロに関してはまた別記事で。そっちも難航しそうだなあ…
*1:私はヘンリーの音楽的センスが大好き。あれほどの才能を持った人を、SMには大事にしてほしいなと思う。The Eveのデモをヘンリーが歌っているバージョンも好きで、いまだによく聴く。
*2:タオちゃんの声が歌向きとは申し訳ないけど思えないのだけど、それでも中国語ラップにタオちゃんがいると、やっぱり違う(そりゃあ母国語だからねと突っ込まれそうだけど、タオちゃんを貶めるつもりはないんだ…あの育ちの良いギャングスタみたいな声は、あれはあれで曲の中で生かし方があるんだと思う)。
*3:私が殆どのJ-POPの音を受け付けないのはこれが理由である。とにかく音数が多すぎて、歌に集中できなくなること多々。
*4:噂によるとこの曲で「ついていけない…」と思った人もいるらしい。確かに全くもってメインストリームの音ではないし、EXOが歌っていなかったら、ヒットしたかと言われると疑問である。
*5:しかしライブで一番目が虚ろなのは圧倒的にギョンス。さすが名優。